全世界のインターネットユーザーの2/3以上が通常使用をしていると言われる「Microsoft Windows+Internet Explorer」環境でのウェブ閲覧。
ところがそこにはMac には到底足下にも及ばない致命的な落とし穴がありました。
ウィンドウズ標準環境ではウェブサイトに載っている画像の色を一切マネージメントすることができない。
つまり、ウィンドウズでは正しい色で表示することが未だにできないのです。
ネット通販などが当たり前になっている昨今、ウィンドウズ環境では色が関わる買い物などが(ショッピングであらゆる物の色を選ぶときもなど)出来ないことになります。大げさに言えば、届いてきた物は色が違っていて当たり前。
「色にシビアな方は、Mac で通販」
なにかくだらない標語のようですが、カラーマネージメントに対する姿勢や現実の実装状況には大きな違いがあるのです。
最新の Windows Vista。
ここにきてやっとウインドーズもカラーマネージメントに関して著しく進化をし始めました。
と言っても発売から20年を経てカラーマネージメントに取り組み始めたばかり、まだまだスタート地点に這いずりながらやっと立っただけです。
実際 Vista の WCS に対応したアプリケーションは 標準画像ビューアや Office などごく一部に限定されています。
本当にMac に追いつき追い抜く気はあるのか?
とは言ってもVista 環境の方などごく僅か!大半はXP以前のOSを走らせています。
そこに現れた救世主が、Mozilla Corporationが11月20日に公開した、
Webブラウザー「Firefox」次期バージョン「v3.0 Beta 1」です。
Windows 2000/XP/Server 2003/Vistaに対応するフリーソフトで、日本語版を含む各種言語版でダウンロードできます。
なお、本バージョンよりWindows 98/Me/NT 4.0は非対応。
Firefox 3 は画像に埋め込まれた ICCプロファイルを解釈し、さらにディスプレイのカラースペースへ変換を行う、真に Windows 向け初のカラーマネージメント対応ウェブブラウザなのです。
もちろん予算のある方は Vista で Firefox 3 を利用すれば、ウェブブラウザ、画像ビューア、Adobe Photoshop などの各アプリケーションで全く同じ色を再現することが可能となりました。
Firefox 様々です。
デフォルトではカラーマネージメントが無効になっていますで、CMSを有効にするには config の操作が必要となります。
Color management: (set gfx.color_management.enabled on in about:config and restart the browser to enable.) Firefox can now adjust images with embedded color profiles.
※ カラーマネジメントシステムでは、画像の色調やカラーバランスは補正されません。 カラーマネジメントシステムは、最終出力における画像の状態を忠実に評価するための環境を提供するもので、カラーマネジメントをカラー補正と混同しなでください。
【手順】
もちろんお定まりの文句:自己責任でどうぞ。当方は一切関知しません。
① URI欄に「about:config」と入力します。
(警告が出ますが、説明を納得した上でそのまま先に進んでください。)
② 設定画面が開いたら「gfx.color_management.enabled」というラインを見つけ、 boolean変数を「true」 に変更します。
③ Firefox 3 を再起動。
他にも上級者向けセッティングなども公開されていますので、興味のある方は「Firefox 3」でサーチしてください。
④ 再起動をしたら下記アドレスなどで画像の検証を行って見てはいかがでしょう。
※ICCプロファイルに対応:
[ ICC : International Color Consortium / 国際色協会 ]
画像の表示検証をしてみては。
→ こちら
備)
Firefox 3はMozilla Corporationから「※Gran Paradiso」というブラウザ名で、すでに8月4日にリリースされているα7バージョンからカラープロファイルに対応し、これによりWindowsでやっと正しい色を表示できるようになったのです。
※Gran Paradiso:次期Firefoxの開発者向けビルド/アルファ版、このため使用に関しては、リスクを伴う自己責任で。